ピル

ピル (集英社新書)

ピル (集英社新書)

ピル.

経口避妊薬,ピルの歴史から日本で承認が遅れた(やっとで承認された)背景まで詳説された本です.著者は医師で,ピルの促進派のようで,なんでこんないい薬の承認がこんなに遅れたんだ,と怒り心頭です.
日本で承認が遅れた原因としては,当初でた中高投与量のピルが副作用が多かったイメージが強く,医者や女性運動家などなどの皆さんが悪印象を抱えていた点を上げています.また,厚生省が薬害問題での騒動を恐れたためというのも理由の一つのようです.確かに,一刻も早くというせっぱ詰まった患者さん向けの薬ではないのでしょうからそれはわからないでもないですが.婦人科医が堕胎収入が減るために反対していたというの説は違うのではという意見です.しかし,承認が遅れた理由はこれだけなんでしょうか?なんか歯切れが悪い印象なのですが.