科学は冒険

科学は冒険!―科学者の成功と失敗、喜びと苦しみ (ブルーバックス)

科学は冒険!―科学者の成功と失敗、喜びと苦しみ (ブルーバックス)

ノーベル賞受賞者であるド・ジェンヌ氏の講演を元にした著作.確か,ゲルやら液晶といったソフトマテリアルの原理を解明したとかそんな感じだったかいな.身の回りや物作りの現場でおこる現象を詳細に観察してその基本原理を明らかにする.ともすれば泥臭くも見えるのですが,これぞ科学だと思うのですが.理論偏重,数学偏重のフランス教育界への批判も込められています.日本の理科教育でも教科書で机上の理屈ばかり学ばせるよりは,日常の事象を科学的に考察する訓練の方が重要な気がするのですが.将来的に役に立つのは,そういう「気づき」の能力,観察能力,推論能力だったりするわけです.