フィールド・オブ・ドリームス

f1be17b9.jpg雨の日にDVDで「フィールド・オブ・ドリームス」をみる.

不思議な映画だ.大地を切り開いて畑を耕す.これぞアメリカンドリームだったんでは?しかし,主人公はせっかく耕したとうもろこし畑をつぶして,自分が聞いた声に従って野球場をつくる.その野球場に出てくるのはすでに亡くなった野球選手達.つまりは幽霊.ゴーストストーリーとも言えるこの作品の中に流れるのは,アメリカという国に流れる野球というスポーツへの愛情と,主人公が仲違いをしたまま和解できなかった父親への愛情,そして夢はそれを諦めない限り実現するさという希望.
最後に,若い姿をした自分の父親とキャッチボールをしながら,主人公である息子は何を思っただろう.父親にとっての一番大事な仕事って,子どもとキャッチボールやら釣りやらをして一緒に遊んであげることなのかもしれない.

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出演: ケビン・コスナー, エイミー・マディガン, その他
監督: フィル・アルデン・ロビンソン

夢を実現するために自分自身を信じ続けることは、なかなかできるものではない。しかし、農夫がトウモロコシ畑をつぶしてまで夢に見た野球場を作り始めるこの作品では、夫婦愛、家族、そして自分自身を愛することの大切さを教えてくれる、大人のためのファンタジーである。
原作は、W.P.キンセラの『シューレス・ジョー』。アイオワ州の広大なとうもろこし畑や、伝説の大リーガー、シューレス・ジョーとの出会い。フィル・アルデン・ロビンソン監督は、これらのアメリカならではのエピソードを織り交ぜながら、アメリカンドリームの物語を静かに描いた。自分を信じて行動を起こす主人公の農夫をケヴィン・コスナーが演じている。セリフの少ない描写が、かえって彼の誠実さを浮き彫りにする。夢をもつことの大切さを教えてくれる感動作だ。(池端まゆ)