風の影

風の影〈上〉 (集英社文庫)


風の影〈下〉 (集英社文庫)


この1年ぐらいの間では最も小説らしい小説かなと。歴史小説、ロマン小説、恋愛小説、犯罪小説などなどいろいろな要素をぶち込んだ長編です。かつ、本への愛情のこもった1冊。

上巻はやや動きが遅い上に、スペイン人名が苦手なのでどうにも読みにくかったですが、上巻途中および下巻にはいってからは一気に読む速度が加速します。すごい小説です。よんどいてよかったと思える小説にはなかなか巡り会えないものですが、この「風の影」はそうおもえる1冊でした。