CASSHERN 2004/05/01

CASSHERN 2004/05/01

キャシャーンがやらねば誰がやる。」というフレーズが懐かしいアニメの実写版。ストーリーは全然違うが。原作でもヒーローものなのに、ヒーローが人間を救っても人間からは受け入れてもらえないとか、悲しげな思い出があるが、今回の実写版はそれを上回るぐらいもやもやの残る作品。映像的には監督さんはCG関係が得意なのだろうから今風のきれいな作品になってはいるが、やはりCGと実写の融合が不自然。これは金のかけ方がたりないというのも理由なのか。マトリックス3と比べてはいかんのだろうが。とはいえ、戦闘シーンが速すぎてわからないとか、画面が暗すぎてはっきりみえないとか、そういう点はどうにかならなかったのか。ストーリー的には伏線はって話ふくらませてるし、初監督作品としては十分なできばえなのだろうけど、わからないまま(掘り下げないまま)の点がいくつかあるのは残念だった。あの雷は何?というのが最大の謎なのだが、こういう謎を観客に放り出してもやもやをのこすというのも演出の一つっていう見方もあるのか。監督の主張を2時間以上掛けて繰り返し聴かされた観客にその辺のもやもやを受け入れることができたのだろうか。たぶん、受け付けない人も結構いるだろうが、逆にこういう反戦風の味付けに感動しやすい人も多いのだろう。次は是非単純な娯楽作品をやってみてほしい。今回のCasshernはあまりにも娯楽風味が少なすぎで一般受けしなさそう。個人的にはこういう暗めの作品(Brade RunnerのDirector's cut versionみたいな)もすきなのだが。