13days

13days 2003/08/25

米ソ冷戦下で起こったキューバ危機の2週間を描いた政治映画。主演はKevine Costner。緊迫したホワイトハウス内の様子をリアルに再現している。実際にこんなだったらかなり怖いものがある。たとえばkeywordとなっているのが"rules of engagement"。1回手順をきめたらそれに従っていき、結局は戦争へのスイッチをONにしなければならなくなる。その危機を頭脳と度胸で(そして神頼みで)回避することができるのはごくわずかな人間なのだろう。そんな本当の意味で優秀な人たちにこの国の政治を任せたいものだ。しかし実際にはこのrules of engagementに縛られた政治家しかいそうにない。映画の中では軍人やら古狸派の政治家達がそのように描かれていたが、年齢や立場などは関係ないのだろう。さて、キューバ危機という大昔(?)の出来事が描かれているわけだが、現在同様の危機がアジアでは起きているわけだ。果たして今回はそれだけ優秀な政治家がいるのだろうか。自分の家族や恋人の運命を託して、国の未来の舵取りをまかせることができるのだろうか。かなり不安を感じずにはいられない。映画的には、当時の映像と、白黒映像そしてSFXシーンをうまく組み合わせており、緊張感が2時間保たれている。演出もうまいが、少し残念なのは、Kevine Costnerのポジションが今ひとつはっきりしないところか。次は9/11前後のホワイトハウスを描いた映画など企画してくれたら面白いが、GW Bushの人気具合では興行的には成功は期待できそうにないかな。