The hours

The hours 2003/05/25

1920年の author Virginia Woolf (Nicole Kidman) 、1949年のhousewife Laura Brown (Julianne Moore) 、そして1999年の book editor Clarissa Vaughn (Meryl Streep)の3人の生活、それも危機的な状況でせっぱ詰まっている生活が紡ぎ併されて1本のストーリーになっている。Virginiaは神経症すれすれの自分の創作生活と家族(夫)とのあいだの軋轢に苦しみ、最後は自ら命を絶つ。Lauraは家庭で良妻賢母を期待されるも、そのような生活に嫌気がさして最後には夫と子供を捨てて家を出てしまう。ClarissaはAIDSに苦しむ昔の恋人をどう扱っていいかわからず、強引にパーティーを開こうと準備をしているが、最後には彼を死なせてしまう。そのような3人の女性の共通した情景を、FadeIn-Outを繰り返しながら一つのストーリーに編み込んでいる。脚本、編集、監督は納得のできばえだろう。加えてこの3女優+脇をかためる演技派役者達によって最高の映画となっている。しかし、この映画を見た観客がこれをいい映画と思えるかどうかはまた別なのだろう。後は見る側がこの3人の危機的状況に共感できるかどうか次第なのではないか。それによって見る人により評価はかなり異なるだろう。