数学放浪記

数学放浪記

ピーターフランクル

晶文社

ジャグラーであり数学者であるピーターフランクル氏の、自分の祖父、父、そして子供時代からの話。話は、①反ユダヤ主義で苦労した、②社会主義は最低だ、③女性関係は結構あるぜ、④数学者の友達いろいろいるよ、等。女性関係の話が多かったのが意外であり、あまりおもしろいという印象を持てなかった理由かな。①②はいまさらの話だし、③は興味ないし(そんな話、実名挙げて書くかねえ)。④は他にいろいろ読んだことがあるから、少なくともこの本よりは、よほどおもしろいし、そこで描かれていた数学者たちの方がかなり生き生きとして魅力的でした。

ただその中でも、おもしろかったところは以下。①困難な状況で未知の技術を身につけるには、それを細分化して、それぞれの部品をできるところから精密に研究学習していくこと。②努力に対する成果は、連続的には上がってこない。結果が出なくても努力を続ければ、しばらくして急に、不連続に結果がでてくることがある。