神は沈黙せず

32b18501.jpg神は沈黙せず
山本 弘 (著)

出版社/著者からの内容紹介

幼い頃に災害で両親を失い、神に不信感を抱くようになった和久優歌。やがてフリーライターとなった彼女はUFOカルトを取材中、ボルトの雨が降るという超常現象に遭遇。それをきっかけにオカルトの取材を始めたが。

内容(「BOOK」データベースより)

幼い頃に理不尽な災害で両親を失って以来、家族で信仰していた神に不信感を抱くようになった和久優歌。やがてフリーライターとして活動を始めた彼女はUFOカルトへ潜入取材中、空からボルトの雨が降るという超常現象に遭遇する。しかしこれは、「神」の意図をめぐる世界的混乱の序章に過ぎなかった―。UFO、ボルターガイスト、超能力など超常現象の持つ意味を大胆に検証、圧倒的情報量を誇る一大エンタテインメント。


超常現象は「神」からのメッセージだった!? 長編エンタテインメント登場!

遺伝的アルゴリズムを研究するうち、「神」の意図に理論的に到達してしまった人工生命進化の研究者・和久良輔。「サールの悪魔」という言葉を残し失踪した良輔を追う妹・優歌、彼女がたどり着いた「神」の正体とは!?

内容(「BOOK」データベースより)

「サールの悪魔」この謎めいた言葉を残し、優歌の兄・良輔が失踪した。彼はコンピュータ上で人工生命進化を研究するうち、「神」の実在に理論的に到達。さらにその意図に気づき、恐怖に駆られたのだ。折しも世界各地では、もはや科学では説明できない現象が頻発。良輔の行方を追ううち、優歌もまた「神」の正体に戦慄する―。膨大な量の超常現象を子細に検討、科学的・合理的に存在しうる「神」の姿を描き出した本格長編SF小説

はてな年間100冊読書クラブ 184





トンでも学会の会長さんだけあって、超常現象についてのウンチクというか情報が多くて辟易。超常現象に関するパロディとして書いたのかなと最初思ったくらいです。でもストーリーそのものは面白くて読ませます。

パターンは昔からあるストーリーです。神は存在するか?いたとしてどのような神なのか?この世は実は誰かさんの夢、実験、コンピューターで作られたもので、実態がないのではないか?というパターンです。散々この手の話は作られているわけで、マトリックスなんかもその手ですが。

ま、このような考え方もあるということでいいのではないでしょうか。宗教は科学的にどうこう考えても仕方のないところがあるわけで。死んだ後どうなるかを科学的に考えるよりは、神がいて天国があるという前提で考えたほうが、多くの人は正しく生きれるし、コミュニティーは正常に機能しやすのではないかと思うのです。たいていのニューエイジ本はイエスが人間だったとか、そういう点の論証に力を入れて神という上位概念を否定することに躍起になって、ダビンチコードみたいに大流行したりもするわけですが、そんなところどうでもよいわけです。そういうことをしってもちっとも元気にならないし、虚無感が漂ってくるだけです。虚無感が一番だめなんですよ。何をやってもだめだってことになるから。

自分たちより上位の概念を受け入れた上で、現状のコミュニティをましなものにしていくことが大事なのではないでしょうか。