緒方貞子―難民支援の現場から 集英社新書

444d6317.jpg緒方貞子―難民支援の現場から 集英社新書

東野 真

新書: 219 p ; サイズ(cm): 18

出版社: 集英社 ; ISBN: 4087201996 ; (2003/06)

以下,引用.

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ルールを変えることにはなるけど,基本原則の根幹は同じなんじゃないかと.つまり「難民を保護する」「生命の安全を確保する」ということですよね.ルールそのものとは違うんですけれど,根幹については自信を持ってこれで行こうと考えたわけです.

みんな競争して人道的な形でやっているということを示すことで国内政治の点数稼ぎをしたいわけですよ.政治家の点数稼ぎという意味がずいぶん大きかったですね.

いつでもこういいます.「オーケー.あなたの考えはわかりましたが,現場担当者の意見はどうですか.現場の実情を知りたいんです.」政治学者ですから具体的でかつ現実重視です.質問は「まず原則はなんですか」ではなく「ここの状況はどうなっていますか」なのです」

私の仕事で,常に何が一番頭にあったか,あるいはあり続けたかというと,どうやって問題を解決するかということです.問題解決思考型の生活を10年したんだと思います.一気に全ての解決ができるわけではありません.段階的ですね.全ての段階が次への解決にどうやってつながっていくかという風に考えるんだと思います.

私は社会的な公正ということが非常に大事な問題だと思います.校正というのは全てが平等という意味ではなく,もっと基本的なことです.「ある特定の社会集団が非常に虐げられて希望がない」という状況が紛争が起きる根本的な原因ではないかと私は思います.

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こういう人が,外務大臣とかなってがんばれるような体制が肝心かと.たぶん官僚主義の中で埋もれてしまうんだろうな.外交って大事だわ.

はてな年間100冊読書クラブ 63